8月31日英国で行われたIWGPヘビー級選手権試合において、鈴木軍の”ボス”鈴木みのるがオカダ・カズチカの前に敗れ去りました。
“壮絶死闘”にロンドンが大熱狂!
オカダが鈴木を沈めて、IWGPヘビー“V3”達成!次期挑戦者にはSANADAが名乗り!
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— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) August 31, 2019
2019年のG1にも不選出だった鈴木みのるのIWGPヘビーへの挑戦は、おそらく最後のチャンスだったでしょう。新日本プロレスにおいて、鈴木軍というヒール軍団は必要な存在です。
そして「鈴木みのる」というレスラーも唯一無二の存在として必要とされるでしょう。しかし、このタイミング…いやイッテンヨン、イッテンゴで鈴木軍は解散するかもしれません。
鈴木軍が解散しなければならない理由
ここ最近の新日本プロレスのユニットの傾向として、明確なリーダーを置かないことが挙げられます。
CHAOSの中心となっているのはオカダ・カズチカですが、リーダーではありません。
BULLET CLUBもジェイ・ホワイトが中心にいますがリーダーではないです。
ロスインゴも内藤哲也がリーダーではなく横一線だと自ら主張しています。
しかし、鈴木軍には明確なリーダーがいます。言うまでもないですが、”鈴木みのる”です。
はっきりとしたリーダーのいるユニットは力関係が分かりやすいです。つまり、「画を作りやすい」というメリットがある一方で、所属する選手の扱いが難しくなってしまうデメリットがあります。
ボスがいることで、どうしても他のメンバーに”子分感”が出てしまいます。特に鈴木みのるは自らを「プロレス界の王」と名乗っているわけですから、完全に王様とその子分という図式が成り立ってしまいますね。
子分が格上げしようとすると、ボスも格上げしなければバランスが何だかおかしいことになっちゃいます。結果としてユニット全体が中途半端な立ち位置になることになります。
去年のG1終わりから鈴木軍のタイチの躍進が凄いです。NEVER無差別級王者には二度戴冠していますし、IWGPインターコンチネンタルにも挑戦しました。チャンピオンになった、と考えればポジション的には丸腰の鈴木みのるより上の立場になります。
更に、2019年のG1に鈴木軍所属の「ザック・セイバージュニア」「ランス・アーチャー」「タイチ」が出場したにも関わらずボスは不選出。この3人が鈴木みのるに枠を譲ることもなくG1は終わりました。
更に、タイチに至ってはIWGPインターコンチ王者の内藤哲也、NEVER無差別級王者(当時)石井智弘に勝利しているわけですから、2020年の東京ドーム大会までに何かしらタイトルに絡んできそうな予感です。そうなると話題はタイチばかりになりボスの存在感はますます薄れてきちゃうこと間違いないわけです。
鈴木みのるの次なるテーマは?東京ドーム後に動きはあるか?
やはり本命は”獣神サンダーライガーとの引退試合”ではないでしょうか?
来年のイッテンヨン、イッテンゴの東京ドーム大会で引退を発表しているライガー選手ですが、試合形式、対戦相手はまだ決まっていません。それこそワールドレジェンドなので誰しもが戦いたいのではないでしょうか?その中で鈴木みのるはライガーと因縁があります。
鈴木みのる自体も「鈴木軍」として闘うのではなく、個人としての”鈴木みのる”として活躍して欲しい声は以前からありますし、前述した通り、ザックやタイチなどは軍団の「枠」を外した方が各々もっと飛躍しそうです。
タイチはG1最終戦で魅せた石井との真っ向勝負で株を更にあげました。この試合はG1公式戦でベストバウトに推す声も多いです。そこをボスがいるとどうしても入場も「風になれ」になりますし(盛り上がるから好きなんですけど)、タイチの子分感が消えないんですよね。
個人的にはタイチvsオカダのシングル戦もまだありませんし、ひょっとしたら2020年の東京ドーム大会以降に鈴木軍に一区切りつけられるかもしれません。
実際には今後も鈴木軍として暴れまわるのかもしれません。