飯伏幸太の初制覇で幕を閉じた「G1クライマックス29」の翌日の記者会見で驚きの発表がありました。
イッテンヨン「レッスルキングダム」で”IWGPヘビー級王座”に挑戦する。翌日には”IWGPインターコンチネンタル王座”に挑戦する!という提案をしました。
権利証に関しては「G1クライマックス29」で敗北したKENTA選手、EVIL選手と対戦し、勝ったうえで上記の内容はどうだ?と言うわけだ。飯伏幸太の天真爛漫さをまざまざと見せつけた提案でしたが、この天然さが内藤哲也が嫉妬するところであり、飯伏幸太の最大の魅力なんでしょう。
これがうまくいけば、IWGPとIWGPヘビーのW戴冠できるわけですが、これって内藤哲也が6月頃から言ってましたよね?その胸中やいかに…。「焦っっっっっっんなよ!!」と言ってくれるでしょうか?
イッテンヨンでIWGPヘビー、イッテンゴでIWGPインターコンチでは順番が逆ではないか?
新日本プロレス的、新日本プロレスファン的に新日本プロレス内で最高のベルトは”IWGPヘビー級のタイトル”ではないでしょうか?
IWGPインターコンチも価値は上がってきていますが、創立したのは2011年です。まだ10年も経っていません。IWGPヘビー級のタイトルは1987年創立し30年以上新日本プロレスで”最強の証”として争われてきました。
飯伏の提案通りだと、「IWGPヘビーのチャンピオン」が「IWGPインターコンチヘビー級」にチャレンジするって図式ですよね。
個人的にW戴冠はアリだと思いますが、”最強の証”は挑戦を受ける立場であって欲しいのです。
連続で同じ選手がタイトルマッチをするリスクは?
激しいタイトル戦での怪我のリスク
権利書は今まで一度も動いていません。G1の優勝者がそのまま東京ドームで”IWGPヘビー級王座”に挑戦しています。IWGPヘビー級チャンピオンは一度だけAJ➡棚橋に移動しています。
挑戦権利証が生まれてから、G1の優勝者が東京ドームで勝利したのは2019年の棚橋弘至がケニー・オメガに勝利したたった1度だけです。
ケニーのプロレスを品がない…と批判し、イデオロギー闘争を巻き起こした今年のイッテンヨンでした。前哨戦から激しい戦いがあり、イッテンヨンでは試合時間39分を超えるものになりました。
同じ日に”IWGPインターコンチ”のタイトル戦もチャンピオンのクリス・ジェリコと内藤哲也で争われました。こちらの試合も22分越えの激しい争いになりました。
連日のタイトルマッチで怪我のリスクは大きくなるでしょう。飯伏幸太も過去に2回(しかも2019年に1回)、試合中に脳震盪を起こして長期欠場を強いられています。2日連続のタイトルマッチとなれば通常の連戦とは激しさも段違いです。
”IWGPインターコンチ”を争うドラマが作れない
プロレスと言えば、なぜ?この二人が争うのか?ベルト以外に争うものは?因縁は?と前フリがあって期待感を膨らませてくれます。IWGPヘビーを獲った後に”IWGPインターコンチ”ですと、前日まで”IWGPインターコンチ”の挑戦者が決まらないことになります。
その場合、煽りVの演出も作れないので盛り上がりに欠けます。色んなパターン(選手)を作る方法もありますが、それこそ予定調和な感じがするのでファンとしては興ざめしそうな感じです。
そもそも同一会場(地方)での2連戦は盛り上がりに欠ける説
2018年から私の地元福岡では「レスリングどんたく」が2日連続で開催されています。実は2020年も2日連続であることが決定したみたいですが…、
この記事にも書いているんですけど…、地方での試合ってどうしても年間通して少なくなります。同日にIWGPヘビーとIWGPインターコンチのタイトル戦が行われるのは東京か大阪ぐらいです。
”レスリングどんたく”は近年の新日本プロレスの興業のなかで、”地方2連戦”を2年連続やっています。両方でお客さんを集めなきゃいけませんから、集客力のある戦い(タイトルマッチ)が分散する傾向になります。
ちなみに2018年5月3日のメインは「ケニー・オメガvsハングマン・ペイジ」のスペシャルシングルマッチでした。5月4日はIWGPヘビー級タイトルマッチV12がかかった「オカダ・カズチカvs棚橋弘至」でした。だいぶ差があると思いませんか?
2018年の反省を生かしたのか、2019年は初日にIWGPジュニアヘビー級のタイトルマッチとNEVER無差別級のタイトルマッチを組んできましたね。
2年連続で1万人以上を動員しましたが、初日4000人台、2日目6000人台は同じです。(新日本プロレス発表)
「レスリングどんたく」は4月から長いシリーズを戦ってきているので、タイトルマッチが分散するのはしょうがないのですが、それを差し引いても2連戦は飽きちゃいます。だって同じ選手だから。
夏フェスのように連日開催ならばメンツは変えないと飽きる
プロレスは1人の選手がずっと試合をするわけではありません。色んな選手が出場して1日の興業を作り上げるので、色んなアーティストが同じステージに立つ、音楽フェスのような感じになります。ここで大事なのは「同じメンツじゃ飽きる」ということです。
どんなフェスでも初日と2日目のメンツは違います。これがサザンオールス○ーズ、ミスターチ○ドレン、など1アーティストが2日連続同一会場でLiveをするのとはちょっと違うんですよね。
2日連続で同じ選手が見れるなら別に1日で良くない?ってことになるんですよね~。しかも同じ選手が出るなら2日目の方が豪華になりがちですから、自然と2日目方からチケットは売れていくことになります。
選手はいっぱい所属しているわけですから、2日連続開催のときは選手を分けてみてはいかがでしょうか?
ヤングライオンや第三世代まで幅広く選手は揃っているわけですから、初日じゃないと見れない選手がいたり、2日目しか出場しない選手を出してもいいと思うんですけどね。
却下されるかもしれないけど稀に見る提案は面白い
飯伏の提案は却下されることでしょう。会社的にも興業が成り立たないので判断は難しいです。もしくは受諾しといて権利証争いで、飯伏がKENTAかEVILに負けることを前提に受諾するかもしれません。
どっちにしても飯伏はIWGPヘビーかIWGPインターコンチのどちらかにしか挑戦できないような気がします。それとも逆転の一手はあるのでしょうか?